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地震に備える・・・・

9月1日は関東大震災の起こった日で、「防災の日」と定められています。日本各地で防災訓練などの取り組みが行われたようです。

私たちはこの20年足らずの間に阪神淡路大震災、東日本大震災と2度の大地震を経験し、また、そう遠くない時期に様々な地域で大地震の発生が、予想されています。
これまで他人事のように思っていた震災をずいぶんと身近に感じるようになりました。

マンションの管理組合でも、特に築30年を超えるようなマンションでは、耐震補強についての関心が非常に高まっているようです。
先日も、築40年近いマンションで管理組合の役員をしておられる方からメールをいただきました。新しい耐震補強法について、どう思うかということで、参考資料が添付されていました。それは化学繊維を柱に巻きつけて柱の耐力を増強するという方法で、壁とかスジカイを増設する必要がなかったり、施工が大掛かりな重機を使用せず簡易に手工事で進められたりして、これまでのマンションでの耐震補強工事で課題とされている点が相当解消されています。しかし、それぞれのマンションが抱える制約条件は多種多様です。今後も、いろいろな工法が開発、改良されることに期待したいものです。

ところで、地震に備えるということは、以前にもお話したと思いますが、建物を補強することだけではなく、地震が発生した時の「こころの備え」、「モノの備え」もたいへん重要ですし、これらは、各々が今日からでも始められます。また防災訓練なども管理組合として取り組めば、いざという時に何よりの力となる住民間のコミュニケーション力が高まります。何はともあれ、まずは出来ることからスタートしたいものです。

そして、建物本体の補強も今までは何かと制約が多く、なかなか前向きに考えにくかった面は否めませんが、最近は公的な助成制度も整いつつありますし、上でも紹介したように、補強方法としてもさまざまな方式が出現しています。
地震に不安を抱えるマンション管理組合におかれては、大規模修繕と合わせて耐震補強を真剣に考えられてもよいのではないでしょうか。