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東京オリンピック・ばんざい??

2020年の東京オリンピック開催が決定され、日本国中、喜びに沸いています。
東京招致決定の要因はさまざま言われていますが、良い意味で日本らしくなかった最終プレゼンテーションも大いにプラスに働いたのでしょう。

前回の東京オリンピックでは女子バレーボールの東洋の魔女を筆頭に、レスリング、体操、マラソン、水泳など日本の得意種目にくぎ付けになったことや男子100mのボブ・ヘイズのパワーに圧倒されたことなどが目に浮かびます。今度の東京ではどんなシーンが焼き付けられるのでしょうか。楽しみですね。

さて、いよいよこれから東京では本番に向け壮大な環境整備、施設づくりがスタートし、多くの人々がそれぞれの期待と思いを込めて見つめることになります。しかし、課題や注意点もいくつか指摘されています。
福島原発および東北大震災の復興処理が大きく遅れているなか、東京周辺の開発、整備に大規模な予算を投入することの是非、また、一部自然体系を壊しての会場づくりの是非など、みんなの声を集めて再考の求められるところでしょう。
さらに、建設活動の高まりに伴って生じる問題もあります。
建設需要の増大に伴い、建設資材や人件費の高騰が予想されますし、工事現場での職人不足という事態も避けられなくなります。その結果、建設工事費の上昇、工期の長期化、品質の低下といった事態につながりかねません。

現下でも、震災復興、消費増税、アベノミクス効果などが原因といわれて建設費用はかなり高騰しています。これにオリンピックコストが無条件に加えられると大変な状況になり、建設工事を予定しているところでは、これまでの予算計画を大幅に見直さなければならなくなります。これは、大規模修繕工事に取り組むマンション管理組合にとっては極めて重大な問題です。

信頼できる専門家の力も借りて、便乗値上げや手抜き工事などの落とし穴に落ちないようにしながら、長期修繕計画書と予算書を照合し、冷静で的確な状況判断をしたいものです。