前回ご紹介した,大規模修繕が管理会社まかせにならないように頑張っている管理組合役員Ａさんのお話をもう少しご紹介いたします。
Aさんのマンションでは、大規模修繕のコンサルタントを選考中で、Ａさんは、本当は管理会社にはコンサルタント業務は遠慮して欲しかったのですが選考の過程で選考リストに含めざるを得なくなりました。そこで、せめて選考会議には出席しないようにして欲しいということを言ったそうです。
ところが他の役員から、議事録の作成等をしてもらう必要があるので出席してもらった方が良い、という意見が出され、出席してもらうことになったそうです。
そして現在、「管理会社におまかせ」の方向で話が進行しているようです。
候補者として選考会議の俎上に上がる特定の事業者が同席した話し合い、で下された判断が公正と言えるかどうか、疑問が残ります。
スジのうえでは、Ａさんの主張の方が正しいように思いますが、この管理組合では、管理会社を信頼しているからこれで良いのだそうです。
しかし、Ａさんは大切な管理組合の財産が納得のいかない使われかたをするのは我慢が出来ないので、一人でも徹底的に頑張ると仰ってます。
そこで、どう思いますかと私に聞かれたのですが、大変難しい問題です。
スジを通すことは大事ですが、マンション大規模修繕を実施するうえでは、みんなで物事を決めながら進めていくことも極めて大切なことです。私はAさんに言いました。
「修繕委員会の場でAさんが正しいと思うことは言いつづけつつ、最後は修繕委員会の決定に従うべきでしょう。ただし、今回の決定で将来もし問題が生じた場合は、その責任も負担も組合員全員で背負っていくという共通の認識と覚悟を持ちながらですが・・・」
皆さんはどう思われますか？